アメリカから見た日本。ここがおかしい。医学部不正入試問題。本当の問題は事件発覚後。

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医学部不正入試問題をご存じでしょうか。アメリカに住んでいる私より皆さんの方がお詳しいですよね。2018年7月、文部科学省の官僚が息子を東京医科大学に裏口入学させたことが発覚した事件をきっかけに、芋づる式に他のの大学の医学部でも不正入試を行っていたことが発覚した問題です。

不正入試の内容はある特定の受験生の得点を加点して合格しやすくするというもの。加点されていた特定の受験生とは主に現役の男性。つまり、浪人生や女性は知らされることなく相対的に減点されていたということになります。

東京医科大学、東京医科大学、神戸大学、岩手医科大学、岩手医科大学、金沢医科大学、福岡大学….と判明しているだけで9校とも10校とも言われています。

この問題はアメリカのメディアでも取り上げられました。そしてアメリカ人が驚いた点は主に2つ。

 

1.こんなバカなことをしていた大学が1つではなく、数多く出てきたこと。

アメリカでは差別はご法度です。特に私が住んでいるカリフォルニア州では差別や偏見に対する意識が高い。周りの人たちの反応は「ちょっとこの問題を起こした大学の数はありえない。日本の大学大丈夫か?」といった感じです。

 

2.この問題が判明した後の日本の人々の反応。

アメリカの女性は当たり前ですが男性と対等です。もし、アメリカでこのような女性蔑視の問題があれば、とんでもない抗議活動や訴訟が起こるでしょう。二度と起こらないような法整備も要求されるはずです。しかし、日本では大学側は正当化するような理由を並べ、この不正入試を擁護するコメンテーターも現れる始末。そして何よりも人々の抗議活動が小さい。この状況はアメリカ人にはかなり不思議に映ったようです。

何事にも怒らない日本人。

問題意識の高い人たちが署名活動を行っていますが、集まった署名は1万5000人分。桁が2つ3つは違う。あまりにも声が小さすぎる。

残念ながら日本の男女平等はアメリカに比べ20、30年程度は遅れているように見えます。

こちらに住む知り合いの日系の方は娘には将来、アメリカで仕事をしてほしいと願っています。いくらなんでもあんな女性差別のある日本では就職してもらいたくないと。

 

自分も含めアメリカで生活している日本人の方々の多くはこちらには住んでいますが、日本は大好きです。それゆえに海外に出たが故に気付く、日本の悲しい現実とその未来を憂うのです。

奮い立て日本人!(^^)