アメリカ 外出禁止令、屋内退避命令下での食品の買い物の現状は?(Shelter-in-place・Stay-at-home)
州規模の外出禁止令・屋内退避命令が続々と
アメリカでは、グラフで見ると新型コロナウイルス感染者が指数関数的に爆発的に増加しているように見えます。これは、これまで検査体制が整っておらず、感染者が野放し状態になっていたのをやっと確認出来るようになったためと政府タスクフォースチームのドクターバーク氏が会見でも話していました。まだ件数は増えることが予想されています。
この拡大のカーブを緩やかにして、病院の診療可能な能力を超えないようにするためにも、感染が拡大している州ではシェルターインプレイス・ステイアットホームオーダーが出されています。既にカリフォルニア州の6つの郡では先週から、そしてカリフォルニア州全体では19日から、不要不急の外出をしないように命令が出ています。
外出禁止令、屋内退避命令(lockdown, shelter-in-place/stay-at-home)については前回の記事を参照ください。
イリノイ州、ニューヨーク州、コネチカット州等もカリフォルニア州と同様の命令が週末から月曜にかけて発効することとなります。これに違反すると警察から切符が切られることになります。
食材・日用品などの買い出し
お店に出向いての買い物
必要な食料品などの買い物に出かけるのは禁止されていません。ただ、人と接触する機会が増えるので、食材が家にあるなら出来るだけしないに限ります。
この命令が出ると買い溜め(panic buying パニックバイイング)に走る人が多くいた為、スーパーの棚が空になる事象が多々発生しました。パン、パスタ、米、小麦粉、缶詰、冷凍食品、肉、トイレットペーパーが集中的に在庫切れになりました。
清潔に保つための手ピカジェルのような殺菌ハンドジェル、殺菌ウェットティッシュ、消毒液、塩素系漂白剤は在庫が復活しない所が多いです。
また、ニッチな所では、強力粉とイースト菌の品切れというものも。つまり、パンが売り切れならパンを焼けばいいじゃない。ということです。(ネットではアマゾンでbread machine ブレッドマシーンの人気のクイジナートブランド等が品切れにもなっていました)
買い物の仕方にも違いが出ています。店内の人口密度を一定にするために、中に一度に入れる客の人数を制限するスーパーも多く、長い行列が発生することになりました。欲しい商品があるか分からないが並ぶしかない、というのも辛いものです。
ネットスーパーのデリバリー
アメリカでも行われているのが、食料品の配達サービスです。Amazon Fresh, Whole Foods, Walmart, Safewayなどが大手で、一定の金額に達すると配達代が無料になる仕組みとなっていますが、商品収集・袋詰めの手数料が別に必要な所もあります。
お金さえ払えば行列に並ばなくていいかと思う所ですが、一人が思うことは皆が思いつくことです。自宅待機期間が始まってから、デリバリーの申し込みが殺到してしまい、配達日の予約すらできないほどの混雑ぶりです。
例えばアマゾンフレッシュでは、今出来る日付指定限度の4月16日まで埋まっています。セーフウェイは、予約が限度の一週間先まで空きがありません。
在庫切れと代替品
また、ネット注文で困るのは、注文する時点では在庫があるか分からないということです。当日係員がリストの商品を店内から選ぶ時に在庫が無いと、在庫切れで手に入りません。
代わりの商品として入っていたのがとんでもないものだったりする場合もあり、必ずしも満足できるとは限りません。配送に誤りがあってカスタマーセンターにメールをしてもこういう事態ですので返事は来ませんし、電話をかけても長時間の保留に合う羽目になります。
ネットスーパーのピックアップ
配達以外にも、袋詰めされた商品を受け取るだけのサービスもあります。駐車場にピックアップ専用のエリアを設けているスーパーもあり、それなら最低限の接触で済むわけですが、これもまた予約がいっぱいでした。
オンラインショッピング
CVS, Rite Aid, Amazon.com, Walmart, Costco等、オンラインで食材・薬・日用雑貨の購入も可能です。ただ、購入が殺到しているために配達までの期間が大幅に伸びています。
アマゾンプライムの売りであった当日配達、翌日、2日で配達などは消え、プライム会員でも1週間掛かるようになっています。ドラッグストアのライトエイドでは以前は3-5営業日での配送であったのが、今では3-4週間という状況になっています。
買い物代行(パーソナルショッパー)
スーパーが提供するプラットフォームが使えないとなると、今度はもっと高価なパーソナルショッパーという手もあります。Instacartのような、個人に買い物を代行して貰うサービスを利用することになります。
この場合コストが一気に跳ね上がるため、一般庶民には少し厳しい選択肢になります。ネットスーパーやデリバリーサービスを持たないお店、例えばTrader Joe’s(トレーダージョーズ) への買い物がどうしてもしたい場合や、複数店舗での買い物を依頼したい場合には便利です。
不安とストレス
カリフォルニア州では、この屋内退避命令が終了日が設定されておらず、いつまで続くのかわからないという不安が付きまといます。出来るだけ感染リスクを避けたいので買い物にも出来るだけ行かないようにしています。
普段通りに買い物ができないというのはストレスです。私の場合は予めメニューを決めてから買い物に行っていたので、今ある冷蔵庫の在庫がなくなってしまえば、それもしにくくなります。
イタリアでスーパーの開店に合わせて買い物客が押し寄せる動画を見て、これがアメリカで起こったらどうしようと思っていたら、実際に起きました。新型コロナウイルス患者の増加率で行くと、アメリカの方がイタリアよりカーブがきつくなっているなど、イタリアで起きていることがこちらでも起きる可能性が無いわけではありません。
カリフォルニア州では、感染がピークになると医療設備2万人分が足らないと予測されているので、感染の可能性、重症化した場合に治療がまともに受けられない可能性は排除したいです。年配以外の感染者の割合が低くないことも発表されたこともありますし、甘くみてはいけないと考えています。
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